近頃、にわか専門家が多くSNS等で意味不明の発信をしてるので現代の生物学および土壌微生物学の視点から「分類の定義」を整理してみよう。

1. 「放線菌」は細菌(バクテリア)の一種です

先ず放線菌は「細菌ドメイン・放線菌門」に属する細菌そのものです(原核生物)。糸状の形をしていますが、カビ(糸状菌)とは細胞構造が根本から異なります。

2. 「糸状菌」と「菌根菌」は同じグループです

土壌改良の為に「糸状菌を減らして菌根菌を増やす」等と結論づけてるが、菌根菌(アーバスキュラー菌根菌等)は「糸状菌(真菌)」そのもので真核生物なんですね。

糸状菌という大きな括りの中に、分解を得意とする「腐生菌」や、植物を助ける「菌根菌」が存在します。「糸状菌を排除する」ということは、菌根菌をも否定することになります。

3.  生物学的階級(門・界)による整理

土壌内の菌類は、以下のように全く異なる階層で役割を分担しています。

• 細菌(放線菌含む):原核生物。微細な有機物の分解や窒素固定などを担当。

• 糸状菌(菌根菌・腐生菌・キノコ等): 真核生物。リグニンなどの難分解性有機物を分解できる唯一の主要勢力。

4.  結論

「どの菌が良くて、どの菌が悪い」という二元論は短絡的な考えです。

ドメイン(階)の異なる生物群が複雑に連鎖して初めて、土壌の団粒化や栄養循環は成立します。

特定の分類名を恣意的に定義するのではなく、各々の生物学的な特性(門や界の違い)を正しく理解することが、真の土壌理解への第一歩です。