植物の根は人間の腸と同様です。
野生動物は
常に土の上で土壌微生物を摂取し
豊かな腸内細菌叢を形成します。
一方、動物園の動物は
バケツやコンクリートの上で
餌を食べるため
排泄物が土壌菌で分解されることはなく
糞尿も匂います。
自然界では
土壌微生物が
排泄物に含まれる微生物たちと
出会いを求め
肥沃な土に還元させる
プロセスが起こります。
腸内微生物は
自然と動物が維持していくために
母なる地球から受ける恩恵であり
健康に不可欠な
命の原理原則なのです。
人間は、子宮から生まれます。
赤ちゃんが母親の胎内にいる時は
無菌状態です。
しかし
自然分娩で生まれてくる赤ちゃんは
産道を通り、産道に付着していた
腸内細菌を得て
回旋しながら
母親の腸を頭で圧迫し
母親の排便を促し産まれて来ます。
その時
赤ちゃんの口は
母親の肛門の近くに位置することで
腸内微生物を取り入れようとします。
自然分娩は
赤ちゃんが
母親の腸内微生物を受け継ぐ
メカニズムなのです。
母親から受け継ぐ腸内細菌は
善玉菌だけではありません。
悪玉菌や日和見菌も
受け継ぐことになるのです。
つまり
母親の腸内細菌のバランスが良ければ
赤ちゃんの腸内細菌バランスも良くなる
可能性が高いため
食育は妊娠した時から始めるべきなのです。
また、赤ちゃんは
手や指をなめることで
様々な微生物を摂り入れ
腸内微生物を調節して
生命を維持しようとします。
これは
腸内微生物が人体にとって
どれほど重要で不可欠であるかを
示している本能の行動なのです。
新生児期に形成された腸内細菌叢は
生涯を通じて不変的なものではなく
加齢とともに細菌叢の構成は変化します。
母親から受け継いだ腸内細菌を
保つ事が困難な現代では
食の環境により
腸内細菌は大きく変化していきます。
腸内細菌のバランスは
食生活だけで保たれません。
精神状態によっても大きく左右され
ストレス状態が続くと
善玉菌が減り、悪玉菌が増えます。
コロコロウンチはストレスから生まれ
また、下痢になる事もあります。
これは腸が過敏に収縮し
排便異常が起こるからです。
動物は大変分かり易く
獲物とされる時などは
過度なストレスから糞尿を出します。
人間だけでなく動物までも
ストレスを受ければ
腸内細菌のバランスが崩れてしまうのです。
また
パンダや、コアラ、シロアリ、ウサギ等は
生育環境に適した食物を
分解、無毒化するために
母親の糞から腸内細菌を受け取り
笹や、木材、ユーカリ等
命の糧にできる微生物を共生させます。
このように
食事成分と腸内細菌は
密接な関わりを持っています。
大型の草食動物が
植物だけで生育できるのは
植物からタンパク源や
エネルギーを作り出せる腸内細菌が
共生しているからなのです。
そして雑食の私たちにとっては
共生している腸内細菌のために
バランスの取れた食事が必要なのです。
植物、動物、人間の健康度は
すべて土中のあらゆる要素に
精密にリンクされています。
食用にするものを創り出す
最大の母体である土が病む時
確実に我々と
我々の子孫は病むことになるのです。
子供たちがどろんこ遊びを好む理由は
動物的本能で
土壌の中の微生物に
惹かれてしまうからからなのです。
食品汚染や利便性食品等氾濫し
更に過度なストレス社会に生きる
私たちの生活環境は健全とは言えません。
これから益々機械化、利便化していく今日
昔の環境に戻る事はたやすくありません。
私たちが私たちの命を考える時
腸内細菌の存在を考える事になります。
人間は、食べたものにしかならず
より良い腸内環境を得ることが
生命線なのです。
摂り入れる事が困難な今日
毎日手軽に摂れる補助サプリメントは
自分自身を守る最大の防御で
健全な腸内環境を保つには
多様な細菌群が必要なのです。