【コラム】細菌と人間の類似性

多様な振る舞いをする「細菌」と「人間」の類似性 生物研究で細菌を扱う場合、ひとつひとつ(一個一個)の細菌を相手にすることはほとんどない。フラスコや試験管で培養された、大量の細菌集団を相手にするのが通常のやり方だ。 そのような研究では、一個一個(ひとつひとつ)の細菌の個性は無視され、集団の平均的振る舞いのみが考察の対象となる。 抗生物質などの強い毒を与え、細菌を大量に殺してきた生物学者であっても、その集団の中で個々の細菌がどのように死んで[…続きを読む]

【コラム】微生物と神社

日本各地にある神社仏閣の不思議を、歴史や伝記等の形から見るのでなく、全く別な見方から研究した偉人、南方熊楠。 微生物たちを観察していると、どうしても彼の影響に触れてしまう。 微生物や粘菌の存在が、「日本の神事、世界のシャーマニズム」にマストで影響し、様々な神事や不思議に、真っ向から臨んだ天才南方熊楠は、常に私たちの道の先にいるように思えてならない。 私はこれまで紹介されてきた、熊楠像の紹介著書のほとんどに、違和感を感じている。 熊楠が振[…続きを読む]

【コラム】スマートドラッグ

アメリカシリコンヴァレーでは、スマートドラッグが流行り、その領域は錠剤からゼリー、更には食べ物迄広がっている、急激で過度なテクノストレスにより肉体と精神はバランスを失い、自覚症状ないまま様々な病状として現れ最早、古き良きリフレッシュ飲料コーヒでは集中力もストレス緩和にも対応出来ない現代。 最先端IT企業人らはコーヒーの代わりに錠剤で一服。若いITエンジニアらの間では、いまやヌートロピック(向知性薬)、いわゆるスマートドラッグの利用が広ま[…続きを読む]

【コラム】腸内細菌弱体化時代

現代社会と腸内細菌の弱体化 私達の健康に役立つ腸内細菌達の餌は私達が摂取した食べ物です。しかし、どんな食べ物でも良いわけではなく、自分達が利用しやすい餌は決まっています。 このため、腸内細菌達は神経やホルモンを介して、自分達が利用しやすい食べ物を人間が食べるように仕向けます。ところが、腸内細菌達のこのシグナルを現代人の多くはキャッチできていません。これは私達が成長する過程において、これを食べたい、この食べ物が好きだという欲求や認識が外部[…続きを読む]

【コラム】微生物神のざわめき

私達を動かす微生物 滋賀県にある菌(くさびら)神社を詣でてから、身の回りの様々な変化を体験している。採集してきた土壌菌たちが、色々と訴えてきている感じを受けるのだ。 Mother bioも、生菌群で保管している倉庫内でざわつきを感じる。たまに話しかけたりすると何やらおかしな光景になるので、常に意識で話すようにしてきた習性から、菌の存在が気になって仕方がない。 動物には言葉は無いが、お互いの意思は必ず通じ合う。 微生物たちの意思も本来ヒト[…続きを読む]

【コラム】人種間菌分布図

突然.中東での戦争が始まりニュース解説者らの机上論にもう、うんざりな人も多いと思います。 私達の脳が物語を生み出し、そして創られていく世界の限界が来ているようです。 腸の中からのシグナルが弱く受信感度も鈍化し脳が分化して成熟していかないとなると頭で考えて何かしようとするのは限界で、私達の細胞の数より遥か多く存在する腸内細菌達の出番かも知れません。 様々な研究や、歴史をみると同じ発酵食品を食べると、その中にいる微生物が同じ振動を発動し、自[…続きを読む]

【コラム】真のポストコロナの時代を詠む

今オミクロン株の拡大が各国で話題になっています。ところで、このオミクロン株の拡大は、真のポストコロナの時代、つまり「我々宿主である人間と共存する」という時代の到来を予感させます。 ウイルスというのは、自分が生きる為に必要な道具を完全には備えてはおらず、そのため生きた細胞の中に入り、その細胞から不足している機能を補って増殖(増え)続けます。そしてウイルスに侵入された細胞は破壊され、増えたウイルスは次から次へと新しい細胞に侵入し細胞を壊しな[…続きを読む]

【コラム】殺菌消毒による大弊害!自身の微生物を殺すと、体内のバリア機能が失われます!

 2年にも及ぶ殺菌・消毒・マスク生活や日本人が綺麗好きであることから、数年前より殺菌エアコンや殺菌剤各種を「ウイルスを99%除去」等をキャッチコピーとして掲げながら、大々的に宣伝する企業が増えています。 しかしながら、地球は微生物やウイルス、生物多様性によって成立・存在しています。地球を完全に殺菌・消毒をすることは不可能であるため、根本的には免疫システムの正常なバランスを維持することが重要となります。 除草剤や農薬が健康にとって好ましい[…続きを読む]

【コラム】コロナウィルスと腸内細菌

香港中文大学の研究チームが新型コロナウイルス感染者は腸内に必要な数種の善玉菌が不足していることを世界で初めて発見しました (COVID-19)患者の腸の中には、フィーカリバクテリウム プラウスニッツィなど複数種類の「善玉菌」が存在していないことを突き止め、消化器関連の国際医学誌『Gastroenterology』に発表。 内科及薬物治療学系の黄秀娟・教授のチームは新型コロナウイルス感染者の腸内微生物・菌群のバランス喪失の状況を研究し、腸[…続きを読む]